「みやぎの昔々─地中からのメッセージ─」

東北歴史博物館(多賀城市)の特別展を見に行きました。

数千年前の縄文時代、広場を中心とした環状集落に住んだ人々は、環・渦文様で飾り立てられた土器を作った。円環のイメージに生きる人々の思いは(伊豆沼に近い栗原市嘉倉貝塚等)。
[宮城考古学情報HP]http://www.miyagi-ann.org/2001/arc/2000/kakura/kakura2000.html
弥生時代、人々は木の農耕具で田んぼに精を出した(仙台市高田B遺跡等)。
[仙台市HP]http://www.city.sendai.jp/kyouiku/bunkazai/bunkazai/84/003.html
古代、土器に疫病神の顔を描いて(人面墨書土器)川に流すと穢れが祓われると人々は思った(多賀城跡等)。
  [村木志伸論文]http://www.lib.yamagata-u.ac.jp/you-campus/tuad/kiyou-tuad/12/p00780090.pdf
中世、金箔をバンの梵字にはった眩い石率都婆(板碑)が極楽浄土に導いてくれると人々は想った(登米市石森館跡)。
[県HP]http://www.pref.miyagi.jp/bunkazai/houkokusho/miyagi220.pdf 

炎天下や酷寒の中、長年にわたり地域の人々の手により掘りだされた遺物の数々が展示されていました。

遺跡をして歴史文化を語らしめることは容易なことではない」と思いました。
そこには①土の中に含まれる人間行動の痕跡(不動産の遺構+動産の遺物)から歴史を探り出す方法と
②それを人々に向けて分かりやすく表現する方法が工夫される必要があるなぁと思いました。分かり安さという点ではは手っ取り早く言うと、遺跡に詳しい方とおしゃべりできると、遺跡が語りかけてくるのです。
 ここにはめったに見られない人々の数万年にわたる営みの結果があります(惜しくも明日まで)
【展示ダイジェスト】(東北歴史博物館HP)
   http://www.thm.pref.miyagi.jp/special/special_h21/h21_1_mukashi/mukashi_pamphlet.pdf
 ・「遺跡」kanjisin
http://d.hatena.ne.jp/kanjisin/searchdiary?word=%b0%e4%c0%d7
 ・追伸
 なにげに置かれている角田市郷主内遺跡の館跡の近くで出土した密教法具(13世紀)のセットはすごいものです。
 それにしても、もし図録があったら、『発掘─宮城の昔々』として重宝されるはずでした。
東北歴史博物館HP
http://www.thm.pref.miyagi.jp/special/special_h21/h21_1_mukashi/outline_h21_1_mukashi.html